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Fukagata et al. (2006)
1. 壁に沿う乱流の摩擦抵抗低減と伝熱促進

 壁に沿う乱流は同じレイノルズ数の層流に比べて格段に壁面での摩擦抵抗が大きくなり、これが高速鉄道、航空機、船舶などの高速輸送機器におけるエネルギー損失の大きな原因となっています。本研究ではアクティブ制御あるいはパッシブ制御をも用いてこの乱流摩擦抵抗を低減させる研究を行っています。また同時に摩擦抵抗を一定に保ちつつ、伝熱だけを促進させる研究も行っています。
2. 鈍頭物体周りの流れにおける抵抗低減と振動抑制

 円柱や角柱など、流線形ではない物体「鈍頭物体」が流れから受ける抵抗(主に圧力抵抗)もエネルギー損失の原因となります。またこれら鈍頭物体の後方ではしばしば流れが剥離することによって渦が交互に放出され、これが振動や騒音の原因ともなります。本研究ではアクティブ制御あるいはパッシブ制御をも用いてこれらを低減させる研究を行っています。また、パッシブ制御の一つとして、数値シミュレーションを用いて動的に形状最適化を行う研究も行っています。
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Naito & Fukagata, Phys. Fluids (2012)
hasebe-kiron11.jpg3. 翼端渦の抑制

 翼の端面に発生する「翼端渦」と呼ばれる渦は翼の遥か後方まで残り、これがいわゆる「後方乱気流」や、航空機の離着陸間隔を制限する原因となっています。本研究では数値シミュレーションおよび風洞実験を用いて、まず翼端渦の発生メカニズムや迎角への依存性を明らかにし、その上でプラズマアクチュエータ等を用いた翼端渦の抑制を試みる研究を行っています。
4. 流れの低次元モデル抽出手法の構築

 近年、数値シミュレーション技術や実験技術の発達により、乱流を始めとする複雑流れの時空間データが容易に取得できるようになってきました。しかしそれらは数百万〜数百億の自由度を持つため、モデリングや制御を困難なものにしています。本研究では、Resolvent解析などの線形理論に基づく乱流のフィードバック制御手法の提案や、機械学習を用いた乱流モデリングや入口乱流生成器の開発を進めており、将来的には線形理論と機械学習を融合した流れの特徴抽出手法の構築を目指しています。
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Hoepffner et al., J. Fluid Mech. (2011)
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Tamura & Fukagata (2010)
5. 混相流の数値シミュレーション

 流れの制御の対象となるのは単相流に限らず、異なる流体が混ざって流れる混相流も対象となります。PM2.5分級デバイスなどでは空気中の荷電粒子の挙動を予測・制御する必要がありますし、また、ハスの葉のような超撥水面を用いた乱流摩擦抵抗低減においては空気と水からなる気液二相流の挙動の理解が必要となります。数値シミュレーション技術が発達した現在でもこのような混相流の数値シミュレーションには課題が山積しており、これら課題を克服すべく研究を続けています。
6. 流れ制御用アクチュエータの開発

 数値シミュレーションによって効果が確認されたアクティブ制御手法は、実験で検証することになりますが、その際に必要なのがアクチュエータです。本研究ではプラズマアクチュエータやピエゾフィルムアクチュエータといったデバイスを開発し、その特性を実験的に評価するとともに、詳細な数値シミュレーションを併用して、アクチュエータ動作原理の根本的理解に基づく改良を行っています。
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Fukagata et al., Nagare (2010)

研究室紹介ビデオ(YouTube

2016年版

2010年版


Last-modified: 2018-04-10 (火) 12:41:22 (13d)
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